この時期は、令和5年の補正予算や令和6年予算を使った補助金の募集が多く行われ、その中には、海外展開のための補助金もあります。海外展開に関する補助金は、海外市場調査、販路開拓や拡大、展示会出展、海外向けECサイト構築や活用、知的財産権の取得や保護、人材確保、インバウンド対策など、企業のニーズに合わせ多岐に渡っています。また、都道府県や市区町村など地域単位で行われる補助金もあります。
厚生労働省などの助成金は条件さえ満たせば支給されるのに対し、経済産業省などの補助金は、事業計画などを提出し、審査を経て合否が決定されるものがほとんどなので、しっかりと準備をして提出しましょう。最近は、賃金引き上げや付加価値の増加などが条件になっている補助金もあるので、確認が必要です。
弊協会でも、これまでに補助金申請のサポートをしてきましたが、「何でもいいから、補助金をもらえそうなものに申請して」という企業があったりもします。しかし本来は、自社でやりたいことがあり、それが補助金の目的と合致していた場合に申請をすることが補助金の活用方法だと思います。
申請書には、自社の都合だけではなく、補助金の実施団体の意図に沿った内容で記載する必要があり、少なからずテクニックが求められたりはしますので、心配であれば専門家に相談してみても良いかもしれません。また、各補助金により申請や支給の要件が異なり、支給率も異なる場合もありますので、事前に確認をしてください。
補助金にしても、あくまで補助なわけで、事業に掛かる費用は自社が支払うのが前提で、国などの政策の方向性に合致しているならその一部を補助しましょう、というものです。経営者によっては、補助金があればやる、なければやらない、ということを言う方もいますが、それはスタンスが間違っていると思いますし、審査する側も計画に不備やおかしな点がないかよく精査しますのでご注意ください。
以下は、海外展開で活用できる補助金の一例ですので、参考にしていただければと思います。
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(グローバル展開型)
・知的財産権や国際規格認証の取得に係る経費、外国特許出願のための翻訳料など
https://portal.monodukuri-hojo.jp/about.html
小規模事業者持続化補助金
・海外で開催される展示会への出展費用や通訳料・翻訳料、旅費交通費
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/shokibo/2024/240209jizoku.html
その他、補助金の検索サイト例
[中小企業庁が公表している補助金情報]